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【インタビュー|vol.8】吉村公佑さん

吉村公佑(俳優)

埼玉県出身 日本大学芸術学部映画学科卒 主な出演作品 劇団B級遊撃隊「ぬけがら」(作・演出 佃典彦)「朝顔」(作 佃典彦 演出 神谷尚吾)横浜未来演劇人シアター「モダン太陽傳〜汁屋餡掛〜」(作 北村想 演出 寺十吾) にんじんボーン「サルの着ぐるみを見に行こう」(作・演出 宮本勝行)

 

SPiNインタビュー vol.8 吉村公佑さん(劇団B級遊撃隊)

――なんで芝居を始めたんですか?

なんとなく俳優というものに興味があって、大学で映画学科に入って。それで入ればなれると思ってたの。そしたら全然そんな事なかった。大学2年の時に学校じゃダメだと思ってオーディション雑誌を見てて応募したら通って、二十歳の時に初舞台に立った。水谷龍二さんの「トムプロジェクト」の新人公演で、下北沢の小劇場だった。あとから聞いたら結構な人数がオーディションに来てたんだって。二十歳で馬鹿だから、結構な倍率の中で通ったので、「学校行けば大丈夫」と同じように俺もう大丈夫だなって思っちゃって。一歩目は踏み出したから大丈夫だろうって。

――ではその舞台がきっかけで演劇の世界に?

いや、何とかなると思ってたから何にもせず、そのまま卒業。在学中は舞台にたたなかった。卒業制作に出演したくらい。卒業後はカフェのキッチンでバイトしていて、キッチンの担当三人のうち一人は舞台やってて、今度自分たちで劇団を旗揚げする準備があるからしばらくバイトに来られないとなって、そのうちもう一人は失踪しちゃって。それで朝から晩まで休み無しでずっと一人で働いてて。そうこうしてるうちにその旗揚げするって人の公演が始まって観に行ったら「大丈夫かこいつら?」ってくらいつまんなかったの。で、公演が終ったから、その人が戻ってきてやっと休めるってたら、戻ってくるなり2回目の公演やるからまた一ヶ月くらい休むって言いだして。あんなつまらない劇の犠牲になるのは嫌だと思ってその日にバイトやめちゃった。

――やめちゃった。ちょっと生き方がロック過ぎやしませんか?次に演劇をやるきっかけは?

またオーディションの雑誌見てて、これ面白そうってところを受けたら受かって、そっからかな。その現場で厳しくされて、そこで初めてちゃんとやらないとダメなんだってなったかな。それかな、(役者始めた)ルーツ。しゃべり方から全部直された。オーディションで怒られたもん。「君、ずっと俺にタメ口きいてるよね」って。

――なぜB級遊撃隊っていう名古屋の劇団に入ったんですか?

これねー、長いよ?

――短めで(笑)

ホントに短めで言ったら酔っ払ったノリ。

――(一同爆笑)

――短かったー。もうちょっと伸ばしてもいいですよ。

寺(じつ)十(なし)さんがきっかけかな。3年くらい寺十さんと一緒にやるプロジェクト(横浜未来演劇人シアター)があってその時の一本目の公演が『ぬけがら』だったの。けどその時は「岸田戯曲賞」もわかんないし「佃典彦」もわかんなかったし。それでもまだ当時は佃さんとは会った事なかったかな。けどそこで初めて「B級遊撃隊」って言う名前と「佃典彦」っていう名前を知ったの。

――それで、入らないかって誘われたんですか?

それを横浜でやってる時に、寺十さんから名古屋の演劇の話を聞いてて。その横浜でやってるのが2、3年で終わるのが決まってたから半分冗談半分本気で、解散したら名古屋行くわって。その時に『ぬけがら』に出てくれていた小林正和さんと「劇団ジャブジャブサーキット」の土居さんのユニットの公演をこまばのアゴラでやるっていうことになってて。ちょうど僕が下北に住んでる時だったので、小林さんにもお世話になっていたこともあって公演の手伝いに入ってたの。それで、そこの音響をやってたのが「劇団B級遊撃隊」のまどかさんだったの。それで、まどかさんと仲良くなって僕が名古屋に興味があるって話をしたの。それで、その公演が終ってしばらくして横浜での公演があって、その小屋入りの前日くらいにまどかさんから電話がかかってきたの。なんだろうなって思ってでたら、まどかさんが「佃さんが公佑に用事があるから代わるわ」って。けどその時までまともに話したことなかったし何のようだろうって思ったら「まどかから聞いたんだけど吉村君がB級に入りたいってきいたんだけど」って言われて「オイオイはめられたって」思って。

――「名古屋に行きたい、面白そうだからいってみたい」がB級に入りたいってなってたんですね。

そうなんです。全然そんなこと言ってませんって電話切って。また違う日に佃さんから後日東京で会わないかって電話をもらって。その時にB級の2011年の東京公演が決まっててそれに客演で出てくれないかって2009年に言われてそれはお引き受けして。その時期にB級で新人劇団員の募集のオーディションワークショップがあるって言うからちょっと挨拶も兼ねて参加して、その時の休憩時間に団員の方に(2011年に)お世話になりますっていう挨拶をしたら「ぽかーん」って顔してるの。2年も前だからかなって思ってたら、佃さんしかわかってなかったの。それで、ワークショップ終って稽古場で飲んでたら神谷さんが佃さんに「吉村君でるんだって」って話をしたら、佃さんに出てくれって言われたはずなのに、佃さんが「うーん」ってなって。

――え、悩んだんですか!?

そう。え、なんですかってなったら。佃さんが「吉村君がどれだけ名古屋に来てくれるかだて」ってなったので、僕は稽古初日からずっと名古屋に来ますよって滞在しますよっていったら「そうじゃないんだよね」って遠くを見て言うから、ちょっと酔ってたのもあって、なんですか、劇団員になれってことですか?っていったら「んー、まぁそうだねー」って。言うから、じゃあ、なりますよって。それでなったの。

――俳優として芝居する時に気を使ってることってありますか?

開演前にはトイレ済ませとくってことですね。これは、実は昔トラウマがあって、本番5分前にちょっと大きい方したいなってなって。その芝居が開演して僕が出るまでに5分くらいあるから、10分あるからいけるだろうってトイレに入ったんです。そしたら、紙がなくて。その時幸いというか、衣装で腕時計があったから時間はわかって。さすがに舞監さんが開演前にいないなら探しに来るだろうって。みんなにもトイレ行くって言ってあったし。それで時計見てまだ時間あるから舞監さんが来てくれたら言おうって。待ってたんだけど、全然誰も来ないの。もう開演してんじゃないのかって言う時間で。それで、今だったらまだ間に合うと思ったから、もう拭かずに一回(ズボンを)上げてロビーにいって制作さんに紙をもらって、拭いて無事に出られて。楽屋戻ってお前らなんで呼びに来ないんだよって言おうと思って楽屋空けたら誰もいないの。もう始まってるの。(押して始まると思ってたら)定時始まったみたいで、ホントにもうぎりぎりだった。だから、トイレに行くって。こだわってますね。

――今後の公演の予定はありますか?

2017年6月14日から6月18日に東京の中野ザ・ポケットにてNana Produce Vol.7『どんどろ』作:佃典彦・演出:寺十吾に出演します。東京の中野ですが、是非足をお運びください。

――それでは今回のインタビューは劇団B級遊撃隊の吉村公佑さんでした、楽しいお話ありがとうございました!

吉村公佑さんが所属する『劇団B級遊撃隊』のHPはこちらから!

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