【インタビュー|vol.0】おぐりまさこさん
- 林優
- 2016年7月7日
- 読了時間: 3分

おぐりまさこ (俳優・演出家・作家)
「空宙空地」(クウチュウクウチ)代表。東海地区を拠点に「質は高く、敷居は低く、お客様に好い時間を」と演劇公演を企画・創作。2013年以降は他地域での上演も好評を得て、今年の最強の一人芝居フェスティバル「INDEPENDENT:3SS」ジャパンツアーでは7月の大阪公演を皮切りに、東京・札幌・仙台・津・沖縄と全国6都市で『如水』を演じる。
−−女優になったきっかけは?
はじめるのが遅くて、今15年ぐらい。
中学の時、その頃は演劇は嫌いで(笑)、映像の俳優になりたかった。母に相談したら鼻で笑われて一度あきらめてて。いろいろ他人のせいにしてやらずに。
でも、30歳ぐらいに神経鞘腫(しんけいしょうしゅ:神経に腫瘍ができ、痺れなどの症状。)にかかって、結構な手術して。このまま死んだら後悔して、自縛霊になるって思って…。ICUで「私は女優になるぞ!」って決めました。
−−親御さんは?
母が古い人で、「一年以内に仕事なかったら辞めなさい」と。事務所入ったら年下の先輩だらけで、もう必死でした。そしたらすぐCMとか仕事もとれて。
そうこうしてたら年下の先輩が「演劇やるから見に来いよ」と。先輩だから仕方なくいきました。気が重かったです。(笑) でも、昔観た演劇と全然違って! 生々しいお芝居ですごく感動したんです。見終わってすぐ劇団入れてくださいって言ってました。(笑)
−−ロケットスタートですね。(笑)
この人たちに追いつきたい!って思ったのがきっかけです。で、今は演劇にずぶずぶと。
伝わらないと意味がない
―お芝居で気をつけていることは?
やってるつもりが一番怖いなと。お客さんに見てもらって、感じてもらうことが一番大事。演出家に違うと言われたら、素直に認めて伝わるように、思ってる事柄をおおきくしようと。
―事柄を大きくする?
「チョコを取られた」って演技を、「5万円取られた」にするというか。昔、「愛しているわ」って子供に電話口で言うのがあって。ただ、空想の子供をどれだけ思って言ってもダメだった。そのとき飼ってる猫を思って言ったら「それ!」って演出に言われたんです。
そういう風にすり替えをしてみたり。自分はやってるつもりでも、言われたら素直に変えますね。

一人芝居イベントで全国へ
−−話聞いたときどうでした?
こっそり狙ってたんですよ! セレクションで全国行くぞって。地方戦も数えると5年の総数で177組中10組だけ選ばれる。5年に一度のセレクションなので叶ったときは震えました。
−−最後に「如水」の見所を。
演じるのは、ある女と、認知症にかかった母親の二役。母親の若い頃、現在の母と娘を一人芝居で魅せます。演出の関戸さんいわく、おぐりの出来る全てを詰め込んだと。(笑)
もちろん笑い所もあり、最初はオバちゃん全開! 素敵な作品になってます。
−−楽しみですね。ツアーも頑張ってください! 今日はどうもありがとうございました。
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インタビュー:林優(劇団わに社)/スチール撮影:真都山みどり(エムエム研究所)/動画撮影:山内崇裕/撮影協力:アクテノン
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